天体ビデオヒストリー

しし座流星雨に備えて(3)

沼澤茂美

 

 期待が高まるしし座流晴雨ですが、家庭用ビデオカメラ単体での撮影も不可能ではありません。多くのビデオカメラが、2等星ほどの星まで撮影できることを考えれば、それより明るい流星なら写ることになります。しし座群はマイナス等級の流星も多く、極めて写りやすい群と言えるでしょう。撮影法は、フォーカスを必ず手動であわせ、空の適当な方向に向けておきます。できるだけ広い範囲を撮りたいものですが、ビデオカメラでは、少しズームアップした方が暗い星まで写ります。これは、星像と走査線解像度の関係によります。また、ビデオカメラの中にはスローシャッターという機能が付いた機種があります。通常のビデオカメラのシャッター速度が1/60秒よりも長くすることによってより多くの光を蓄積することができるものです。瞬間的に流れる流星そのものの撮影では、スローシャッターによる感度アップ効果は期待できませんが、背景の星がより多く写ってきますから、経路測定などには有益です。何人かで複数のビデオを持ち寄って複連ビデオ撮影を行えば、かなり多くの流星をとらえることができるでしょう。
 本命は、光を増幅する装置の代表であるI.I.(イメージインテンシファイア)を利用した方法です。先にもふれましたが、I.Iとビデオカメラを接続して撮影すれば。肉眼で見える流星よりはるかに暗い流星、痕の変化をとらえることができます。下記に具体的なシステムと問い合わせ先を記しますので参考にして下さい。
 I.Iは、軍事物資であるために輸出入に関して特別な手続きをおこなわなければなりません。特に輸入製品は、納入時期の確認を忘れないようにしましょう。また、安価なものや、口径が小さく画像の流れの顕著なものなどには十分注意して下さい。

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浜松ホトニクスから出ている国産I.I、「ナイトビュア」システム。35ミリ一眼レフカメラレンズ用のマウント、ビデオカメラとの接続リレーレンズ、高感度小型モノクロカメラが用意されており、撮影システムが容易に組める。価格は100万前後、実績も豊富。問い合わせ先:浜松ホトニクス 電話053-586-8611
 
キャプション2
米エレクトロフィジクス社のI.Iシステム。光電面にガリウムヒ素を加え、広波長域で感度アップを図った第3世代I.Iを用いている。写真は、ソニーVX-1000用システムで、撮影レンズは、Cマウント仕様、接続レンズ等を含めて価格は150万前後。問い合わせ先:(有)フォノン 電話 03-3844-6403

キャプション3
出力面30ミリの大口径I.Iを用い、ソニーPC-10と組み合わせた自作システム。レンズは、キヤノンFD仕様。米軍払い下げのI.Iなども出回っているので、この様なシステムを安価に制作できる可能性がある。

キャプション4
業務・放送局用の2/3インチビデオカメラを簡単に超高感度化するオプテックス社製I.Iモジュール。レンズと本体の間に接続し、電源も本体から供給できる。もちろんビデオカメラのズーム機能も使用でき、現場から高い支持を得ている。感度別にいくつかのランクあり、価格は100〜180万円。問い合わせ先:(有)フォノン 電話 03-3844-6403

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