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 流星雨の解説村上天文同好会観測計画



しし座流星雨の観測1998年版
(著者:Rainer Arlt, Sirko Molau, Malcolm Currie)


脇屋奈々代 訳

International Meteor Organization (IMO)
http://www.imo.net/news/leohints.html




ピーク時刻、活動のプロフィールを示しておいた。科学的に有益なデータを導く意図を持った眼視観測、望遠鏡観測、ビデオ観測、写真観測のヒントが、与えられている。1998しし座流星雨の活動期間全般にわたっての有益なデータを導く観測についてである。


1. 何が期待されるか


 しし座流星雨の回帰が、1998年の主要な天文イベントになることは疑いようがない。15年前にInternational Meteor Organization内で設立され、以後続いている観測ネットワークは、しし座流星雨の完全な姿を得るためのすべての手段をここに示している。このガイドは、ピーク時以外の時にも正確な結果を導くのを忘れないために、流星雨の場合だけではなく、予想されるすべての活動状況についてカバーしている。
 しし座流星雨は周期彗星55P/Tempel-Tuttleと関連している。この彗星は33.2の軌道周期を持ち、1997年3月4日に回帰してきたのが再発見されている [1]。流星活動のピーク時の予報に関して、彗星の交点通過が重要である。交点はΩ=235.258°にあり、地球は、λ=235.29°で、この交点を通過する。これは、世界時11月17日20時に相当する。
 1998/1999年の流星活動の回帰を過去のイベントの条件と比較すると、遭遇の条件は1866年のそれと似ていることを我々は発見した。もし、1866年のZHRの輪郭 [2] を1998年の予報に使用するなら、11月17日の19時から21時のZHRは1000を上回ることを発見した。このZHR は23時には100に戻るだろう。1996年の結果 [3] からすると、バックグラウンド成分は幅広く、ZHRが50以上の状態が12時間、 [2]に与えられている1866年の指数関数的な衰退によれば10時間ほど続くだろう。
 図1はしし座流星雨の観測可能な因数の1種を示している。ピーク時に達するまで何時間輻射点が地平線上に充分高く観測可能かを知ることが出来る。後ろの限界は夜明けである。ピーク時から太陽が地平線に近づくまでの時間も興味深い。2つの時間をかけ算した。このオペレーションは、双方の時間が等しい場所で最大となる。輻射点高度が最も低いときが40度、太陽が地平線下12度以上あることを条件に採用すると、最も観測に適した場所は中国北東部となる。

(図1)


 しし群の目に見える活動は11月17日世界時20hにピークとなる。輻射点が地上から40度以上になっている時間数と太陽が地平線か12度以下になっている時間数が掛け合わされている。輪郭線は輻射点の高さを示す線ではない。それらは、空の暗い時間と輻射点の高い時間の最良のコンビネーションの場所を示している。ピーク時刻の予言が正しいならば、中国の北東部が最良である。

 ZHR1万以上のシナリオを我々は描くことが出来るかもしれない。図2は、異なる地理学的な位置における、予想される活動を示している。地方時3h 30mでの値を示している。これは、モンゴル東部と中国北東部においてピークとなると予想されている時刻である。活動の輪郭は1866年の時に観測された様子をもとに描かれている。 [2] あなたは、経度を時間軸として読むことが出来る。モンゴルより東の地点では、地方時3h 30mでは、ピーク時の前であり、モンゴルの西では、地方時3h 30mにはピークが終わっていることを図は示している。その地方時における輻射点の高さも数字の中には同様に含まれている。数字は、極限等級6.5の場合、眼に見える流星数を示している。日本の観測者は11月17-18日の夜、1時間に1000個ほどの流星を観測するだろう。日本は、ピーク地点の少し前になるだろう。日本において、あと1時間以上暗闇が続くなら、流星数が突然大きく増加するのを観測できるだろう。ヨーロッパの観測者は、最大で100個くらいの流星を見ることが出来るだろう。アメリカの観測者は11月17-18日に10-20個くらいの流星しか見ることが出来ないだろう。しかしながら、図2の下の部分に示されているように、アメリカでは、ピーク時より前に、もっと多くの流星を目撃できるかもしれない。11月16-17日、出現流星数は20-50くらいだろうから。ハワイの観測者達はヨーロッパ、アメリカ本土よりピーク地点に近く、100個くらいの流星を見るだろう。あなたが日本を考えるとき、この日付は11月17-18日に変わることに注意せよ。肉眼で見える流星数のグラフは起こり得るシナリオの1つであることに注意せよ。ピーク時には10000個の流星が出現するという予言は1/10ほどの出現になるかもしれないし、逆に10倍もの流星が出現する可能性もある。

(図2)


すべての地点における、肉眼で見ることの出来る流星数の予測。極限等級6.5等級の場合に予想される眼視観測可能な流星数の予想が、すべての地点で、地方時3h 30mの時の値が示されている。上のグラフはアメリカ、ヨーロッパ、アフリカにおける11月17-18日夜、下のグラフは11月16-17日夜を示している。

 これらの予想は正確に見えるけれども、それらを真に信頼することは出来ない。どこの場所においても、どのような活動が見られても良い準備が必要である。ピークが2時間以上ずれたり、散在流星などの活動が予想よりも多いと言うことは、ほとんど起こりそうにない。しかしながら、もし、異常なことが起こり、適切な準備をしていなかったなら、我々は、初めての全世界的な科学的モニターのチャンスを失ってしまうだろう。
 中央アジアや東アジアに旅行しようとしている人にとって、寒い気候 [4] における天体観測機器の使用のためのヒントは、猛烈に歓迎されるものである。アジアの砂漠地帯や草原地帯では11月には夜の気温が -20°C まで下がるのが一般的である。


2. 眼視観測者へのヒント


 しし群は通常の流星群活動程度から、ほんの1-2時間のことながら、1秒間に数個程度までの幅広い活動を示すだろう。このような状況を上手く処理することは、眼視観測者にとって大変難しい。出現する流星数によって、眼視観測者が行うべき観測テクニックについて述べよう。

2.1 大流星群程度の活動

 テープレコーダー、あるいは幾分不便に見えるロールペーパーが、1時間に500個以上の流星の記録を可能にする。これは、1分間に8個の割合に相当する。しかし、流星物質はランダムに分布していると思われるので、時折、流星数は1分間に15個くらいになるかもしれない。平均の数字に惑わされてはいけない。しぶんぎ座流星群、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群のような3大流星群でさえ、1-2分間ほどあなたをしゃべり続けさせたり、書き続けさせたりすることがある。
 そんなとき、テープを止めては行けない。明るさのみをテープに記録しなさい。1時間の出現数が200個を越えるとき、群か群で無いかの記録はそれほど重要ではない。なぜなら、群流星に比較して散在流星の数はうんと少ないからである。1時間に200個の流星出現数は、1分間に3-4個の流星が出現することに相当する。
 もし、流星の明るさの見積に自信が無くても、流星の明るさの記録を止めては行けない。もし、あなたと一緒に観測した人たちがすべて、流星の明るさを見積もれば、その平均値は良い指標となるだろう。
 限界等級の見積はしばしば流星観測によって遮られることがある。極限等級を見積もるためには、観測を一時中止しなければならない。多くの流星がながれているとき、記録を止めることは難しい。しかし、極限等級の見積には、ほんの1-2分の短い時間で済む。ZHRの精度は極限等級の正当な値に大きく依存することを忘れないでほしい。観測の間中、2つの極限等級を定期的に見積もるのを忘れないで。

2.2 活発な活動 (HR=500-4000)

 この流星の出現の割合は1分間に平均8個から67個の流星が出現することに相当する。言葉を換えて言うと、それは、「時折」流星の明るさを記録できなくなる状態と「常に」流星の明るさを記録できない状態の間である。1時間に4000個の流星は、1秒間にほぼ1個出現することを意味する。流星物質のランダムな分布により、まったく静かな数秒間もあれば、1秒間に3-4個流れることもある。
 出来るだけ流星の明るさを記録するように試みなさい。見積もりに対して自信がなくなってきても気にすることはない。たくさんの流星の記録は、充分な統計学上の意味をもつだろう。1個の流星を記録するつどにテープを止める必要はない。テープを回しっぱなしにして記録すること。タイムは、再生時間から、後で割り出すことが出来る。しかし、テープの最初と最後に時刻を記録しておくことが必要である。したがって、あなたのレコーディングテープは、正確な開始時刻を記録され、その後、たくさんの(願わくば)明るさ、あるいはビープ音を記録し、テープが終わるときに、正確な終了時刻を記録されることになる。

2.3 流星雨レベル (HR>4000)

 1秒間に平均1-2個の割合でで流星が出現するときはビープ音のみを録音する。より多くの流星がやがて出現するようになり、流星出現の時間的な分布が一様でないことから、記録が不可能となるかもしれない。あなたは観測方法を変更しなければならない。10個の流星が流れたと感じたときにビープ音を鳴らし、テープに記録するようにする。前の章で示したのと同じように、時間をテープに記録しておくことを忘れないように。
 別の方法が1966年の観測の時には用いられた。1秒間で空の端から端まで視線を移動させ、いくつの流星が見えたかを見積もった。最大の値は40だったと報告されている。この方法は、流星の数の見積において不確実さを生み、1秒間という時間の長さにも不確かさがある。今年、我々はビデオによって眼視観測の見積をチェックするチャンスがある。もし、1966年と同じ観測方法を試すならば、1998年の眼視観測の見積とビデオによる観測を比較することによって、1966年の見積を修正できる。流星雨となったときのあなたのモニターの能力をチェックする強力なソフトが、インターネットの次のアドレスにでている。

ftp://www.imo.net/pub/software/metsim/.


このプログラムに基づく眼視観測の信頼性についての調査の結果は [5]で発表されている。


3. ビデオ観測・写真観測についてのヒント


 たくさんの流星の出現は眼視観測者にとって最もエキサイティングなものではあるが、それは、ビデオ・システムにとっては最良の分野である。ビデオカメラは感動することのないエレクトロニクスのピースであり、1時間に1個の流星が流れようとも、1秒間に1個の流星が流れようが関係なく、正確な様相を供給してくれる。実際、もし、今年、あるいは来年、流星雨が起こるならば、信頼に足る数の記録を得る初めてのチャンスとなるだろう。

3.1 活動の輪郭

 ビデオ観測者にとっての主となる目的は、流星物質の流れについての計算結果に従う流星活動の決定であろう。この目的のために、すべてのタイプのビデオ・システムが用いられるだろう。
 眼視観測者と同じように、広角カメラは中位の極限等級と広い視野をもつ。それは、たくさんの明るい流星を記録することが出来るだろう。明るい流星と暗い流星の比から、流星物質の流れの中における、様々な大きさの粒子の混合を明らかにすることが出来る。眼視観測者との類似性から、広角ビデオシステムは、2.3章で述べたように、1966年の眼視観測をチェックするために、1番最初に選択された。
 標準ビデオ・システムと望遠ビデオ・システムはより小さな視野だが、より暗い流星を記録することができる。したがって、広角システムを用いて得られた流星物質の流れの輪郭を、より暗い流星を生み出す小さな流星物質にまで拡げる。それらの助けによって、我々は、しし群の活動がある等級で突然終わるのかどうか、流星の数は肉眼では見えない暗さまで指数関数的に増大して行くのかどうか、について知ることが出来る。
 異なるレンズをもつビデオシステムのセットは、-7 等級の火球から+7等級の暗い流星までの流星達の活動を研究するチャンスを与えてくれる。
 ビデオカメラのない場所では、スチール・カメラは流星物質の流れを見積もるのを助けてくれる。もし幸運にも流星雨となった場合、5分間露出をするように試みなさい。活動のピークに時刻から露出時間を10分、20分に延ばすことが出来る。1晩で1本のフィルムを使うようにしなさい。

3.2 流星物質の軌道

 もう1つの観測の目的は流星雨をもたらすフィラメント状に分布した流星物質からしし群の流星物質全体の軌道を決定することだろう。この目的のためには、写真を使うと良い。ビデオ・システムはもっとたくさんの流星が出現したときの等級の記録にはよいが、正確さをもつ流星写真は明らかに優れている。I.I.の蛍光スクリーン(phosphorous screen)に比べて、フィルムは10倍以上の空間分解能を持っているからである。予想されている大きな流星の出現数は流星物質の軌道を与えるのに充分な数の写真をもたらしてくれることだろう。

3.3 その他の目的

 予想される明るい流星をたくさんとらえることによって、確かな特別な分野の研究がビデオと写真からもたらされるだろう。
 高分解能をもつ流星のスペクトル写真は大変珍しい。スペクトルをとるのに充分に明るい流星をとらえることは大変少ないからである。高精度の回折格子を用いると、検出装置の極限等級は、流星検出用よりも約3等級低くなる。安価なホログラフ用の回折格子はさらに1-2等級低くなる。つまり、大流星雨不在の場合、スペクトル写真を首尾良く手に入れるためには、数時間(ビデオ・システムの場合)から数千時間(スチール写真機材の場合)撮影を続けなければならない。ペルセウス座流星群のピーク時においてさえ、流星のスペクトル撮影には、数十分から数時間の露出時間が必要なのである。
 流星雨の間の明るい流星の出現は大流星群の場合をはるかに越えるので、1晩にいくつかの高品質の流星スペクトルを得るチャンスは大きい。ビデオシステムの助けによって、たくさんの統計上のサンプルから、1つの流星物質の流れにおける流星スペクトルに違いがあることを判断できるかもしれない。
 ビデオと写真のもう1つのターゲットは持続性のある痕だろう。しし群は彗星に起源をもつ高速の流星物質によるものである。それらの多くは、持続性のある痕を持つことが知られている。時には数十分も見え続ける。 [7] たくさんの流星が出現すると言うことは、明るい持続性のある痕を記録し、高層大気中の風によってそれが変化する様を記録するチャンスが増えることになる。ビデオシステムはひっきりなしに変化する様子をすべて記録するのに有利である。他方、ビデオ観測者や眼視観測者から、痕が見えなくなった後は、その痕の変化を追うために、長い露出をかけて写真に撮ることが有益である。もし、回折格子やプリズムを持っているならば、大変明るい火球が出現し、数十秒もの間見え続ける痕を残したときには、持っているカメラにスペクトル装置を付けることを考えるべきである。流星痕のスペクトルは非常に数が少ない。しし群の極大時は、痕のスペクトルをとらえる貴重なチャンスを与えてくれる。
 最後に、ビデオも写真も、共に、このユニークなイベントのユニークなおみやげをプレゼントしてくれるだろう。すべてのビデオ観測者は、ペルセウス座流星群の記録が観客の興奮を記録していることを知っている。70個以上のしし群の流星をとらえた1966年の写真は、流星観測者のみならず、天文ファンの間でも有名である。したがって、あなた自身のための忘れられないビデオや写真を作るためにチャンスを生かしなさい!いったいどこの誰があなたにリアルタイムで雨のように降り注ぐ流星をプレゼントできるというのか?誰が1枚の写真状に100個の流星を初めて記録できるのか? あなたがそれを経験できるチャンスに恵まれることを祈る!


4. 望遠鏡観測のヒント


 ビデオを望遠鏡にとりつけて観測することは、あまり意味がないと考えているのではないだろうか。ビデオ・システムは未だ、珍しいものである。その多くは、中国や日本に備え付けられることになるだろう。そして、肉眼で見る流星の観測に用いられるだろう。しし群のアウトバーストの包括的な様子を知るためのデータを集めるために、流星の様々なスペクトルの観測と明るいものから暗いものまで出現流星全部の明るさを観測することは必要なことである。望遠鏡による流星は、眼視観測に比べて、数において勝ることを覚えておいてほしい。望遠鏡によるデータは眼では見えない暗い流星についての情報を与えてくれることを忘れてはいけない。また、それは、9等級より暗い流星のデータを集める、アマチュアにのみ開かれた手段である。
 大きな目的は、極大期のみではなく、活動期間全体にわたっての淡いしし群の流星物質の流れを決定し、活動のピークを決定することである。もし、あなたが、a) 最大限たくさんの流星を見ることが出来るように広い視野(70°以上)を持ち、 b) 最も淡いしし群を検出するために最大限適応した観測装置を選択できる、えり抜きの望遠鏡か双眼鏡を持っているなら幸運である。

4.1 通常の活動 (HR<30)

 暗い場所での、ふたご座流星群のピーク時の経験に基づくと、HR=25-30位の時、プロットする事が可能である。つまり、1時間に30個以下の割合の時、標準的なプロットのテクニックを採用する。約30分毎に2つの視野の間を交互に観測する。IMOチャートの、この観測に適したペアーは、123 と147、80と146、81と145、103と146である。流星の詳細を記録し、経路をプロットしている間の観測してない時間の長さは特に重要である。そのデータもまた、流星物質の流れの大きさの測定に使われるからである。もし、流星自信の観測に支障がないようなら、永続痕の崩壊のまでの時間と歪みの記録を忘れてはいけない。
 望遠鏡観測の報告の様式はこの論文に添付してある。

4.2 活発な活動 (HR=30-500)

 この出現数は、プロットをするには多すぎる。この時には、眼視観測者よりも小さな視野での観測が、幾分容易に、科学的な結果をもたらすことができる。この方が観測される流星数が幾分減るだろうからである。しかしながら、望遠鏡観測での流星数が増え始めるのは、眼視観測での流星数の増加より前に起こるかもしれない。
 1つの視野を選択しなさい。これは、 IMO チャートの領域である必要はない。 その領域内で極限等級をあなたが見積もることが出来るような領域であればよい。重要なことは、明るい星から暗い星まで、様々な明るさの星がそこに存在し、しし群の輻射点より10-20°地平高度が高い場所であることである。セクション2と2.1で詳しく述べている眼視観測と同じ形態で、観測を行いなさい。
 これは、望遠鏡による観望に使われるような通常の装置ではないものを要求している。もし、ロール・ペーパー・テクニックやテープレコーダーを使っての観測に慣れていないなら、しし群の前に、それらを使って練習しなさい。視野内におけるいくつかの星々を使って極限等級を正確に見積もることは極めて重大であり、規則的に見積もりを行うことは必要である。そのために、視野内にたくさんの連続した明るさの基準星を持つような場所を選んでそれを使い、眼で見える極限等級を見積もるようにしなければならない。この場合、極限等級を見積もるための望遠鏡視野のすぐ近隣の2つの領域で、標準的な計数観測を行うのがよい。
 出現した流星のすべて、しし群に属さないものも明るさを記録する。しし群に属さない流星のすべては、散在流星だと思われる。明るさのみの記録は、活動の小さなバーストがあったとしても、時間を節約する。しし群の流星が散在流星に比べて圧倒的に多いことは明らかである。すばやく、流星が未だ飛行中に明るさを見積もることが必要であるので、選択した視野内の様々な明るさの星々を使って見積もることに、慣れなさい。しし群が活動を始める前に、明るさの見積になれることが最良である。

4.3 激しい活動 (HR=500-4000)

 2.2章の眼視観測のコツを見直しなさい。もし流星の出現数が数秒間に1個から1秒間に1個くらいになったなら、流星の区別を省き、明るさのみ記録しなさい。明るさの数字の前の+を省いても良い。マイナス等級の出現は希だからである。もしマイナス等級の流星が流れたなら、眼が元に戻るのに時間が必要となるだろう。

4.4 流星雨レベル (HR>4000)

 この時点において、アイピースから連続的に流星が見えていたとしても、アイピースを覗き続けることは大変難しくなる。実際の空は魅惑的な様相となるだろう。もし、観測者が、流星雨の活動の間アイピースを覗きながら観測が出来たならば、そのデータは最も価値のあるものとなるだろう。しかし、あなたが人生のスペクタクルの目撃者となりたいなら、空全体を眺めてしまうことは理解できる。再び、視野内に流星が出現したら、ビープ音を記録するという眼視観測のテクニックを採用する (セクション 2.3)。しかしながら、走天するのには何物もいらない。狭い視野ゆえに、望遠鏡での見積は眼視観測に比べて簡単であるに違いない。

参考文献

[1] B. Marsden, IAU Circular No. 6579, March 1997.

[2] P. Jenniskens "Meteor stream activity. II. Meteor outbursts", Astron. Astrophys. 295, 1995, pp. 206-235.

[3] P. Brown, R. Arlt "Bulletin 10 of the International Leonid Watch: Final
Results of the 1996 Leonid Maximum", WGN 25:5, October 1997, pp. 210-214.

[4] C. Trayner "Using Astronomical Equipment in Cold Climates", WGN 25:6, December 1997, pp. 236-247

[5] H. L?then, S. Molau, "Can Visual Observers Accurately Estimate Meteor Rates in Meteor Storms?", WGN 26:3, June 1998, pp. 109-117

[6] S. Molau, M. Nitschke, M. de Lignie, R.L. Hawkes, J. Rendtel, "Video Observation of Meteors: History, Current Status and Future Prospects", WGN 25:1, February 1997, pp. 15-20

[7] S. Molau, G. Volker "Spectacular Leonid Fireball", WGN 25:1, February 1997, pp. 54-56


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