奥三面遺跡群アチヤ平遺跡・環状配石と太陽暦



●縄文時代の星空



今から約4000年前は、歳差運動によって北極星が今のこぐま座α星からこぐま座β 星に移動している。そのため夏、冬の星空はあまり変化がないが、春と秋の星空はか なり変わっている。秋の星座は全体に南に傾き、春の星座は北に傾いている。 春の星座の南の星座が、縄文時代には高く見える。中でも注目したいのが、現在は地 平線下で見えないあこがれの星座「みなみじゅうじ座」が見えたということだ。 しかもアチヤ平の環境は真南の空が開けている、谷間の環境としては大変珍しい場所 である。ここから冬の明け方から春の宵にかけて、美しい景観を望めたと想像するこ とが出きる。この景観は、元屋敷遺跡からは望むことができない。 アチヤ平環状配石の解析はその景観や環境の変化、詳しい生活様式などからさらに客 観的根拠を積み上げてゆく必要がある。なによりもこの様な目的を持つ施設が隣接す る他の遺跡から見つかっていないことは、大変心細いことである。 今後も、本件に関する調査を継続してゆきたい。







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